人生の目的が満たされる瞬間

こんにちは、龍全です。

人生の目的に関するそれまでの思い込みが
壊れる経験がありました。

それは・・・

当時は高野山大学の受験前で
とても忙しい時期でした。

そんな中、コーチのパトリック来日が
決まったわけですが、
パトリックは仏教の寺に何年も住み、
コーチングも極めた私の先輩のような人。
ぜひ講座に伺いたいと以前から思っていました。

なんとか受験勉強の合間を縫って、
土日セミナーの初日の午前中、
レクチャーで概要を聞き、
テキストをもらうだけでも、と思い駆けつけたのです。

結果的に2日間いることになりました(笑)

パトリックが聞かせてくれた話のひとつです。

【人生の目的が満たされる瞬間】という話。

そのときショッピングセンターにいて、
パトリックは店舗をいくつも回り、
忙しい時間を過ごしていました。

そのショッピングセンターで
20ドル貸してくれませんか
とホームレス風の男性に声をかけられたのです。

「ジョークはよしてくれ。
それはできないよ。」
と答えるところですが

パトリックは
その20ドルの意味を
聞かせてもらえるかい
、そこに座って。」

近くのベンチシートにその男性を誘ったのです。

最初はその男性の方が尻込みしていたそうですが、
パトリックも真摯。

だんだん心を開いて語り続けます。

そして、それからどうなったの?」と、
好奇心と敬意をもって相手の話を聞いていきます。

7年前までは豊かな生活を送っていたこと。

あるときから道を外れてしまったこと。

相手の男性は嗚咽して話続けます。
ショッピングセンターにたまたま来ていた人が振り向くほど。

パトリックはこう続けて尋ねます。

その涙の意味はなに?

男性は「この会話がこの7年間の中で
もっとも長い会話だった
。」と答えました。

その男性は会話を通じて、
本来の自分を取り戻し、
背筋を伸ばしてもう一度立ち上がって戻っていった
そうです。

このときのパトリックの話し方が
本当に美しく、会場に集まっていたコーチも
この話にとても胸を打たれました。

パトリックも高度なスキルを使おうと
思えばいくらでも使えたと思います。
でもただ、人の話を敬意を持って聞くこと、
その人の心に寄り添うこと。

そのことの価値を実感し、
人生の目的が満たされる瞬間としたのです。

私たちもついつい高度なスキルを
求めてしまいがちですが、
「ただ、聴く」ということ、
そのことの持つ力を再確認した時間でした。

パトリックは「あの20ドルは?」と
立ち去る彼に聞いたところ

その男性が答えた言葉は

20ドルよりも価値のあるものをもらったから

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